第3回  2001年12月22日【土】

 先日CVも発表され、開発のほうも佳境に入ってきており多忙を極めております『カード・オブ・デスティニー〜光と闇の統合者〜』、今回は多忙な開発部から先日行われたCVの収録についての「開発室だより」です。

 某月某日、私は約二週間に渡って『カード・オブ・デスティニー〜光と闇の統合者〜』のアフレコへと出向いてきました。理由はもちろん、声優さんに対するゲームの世界観の詳細説明や、各シーンでのキャラの心の動きを伝え、より音声にリアリティを与えるという重大な任務の為です。という訳で、今回はこのアフレコをネタにして開発だよりを書かせて戴きます。

 さて、このアフレコという一連の作業で、みなさんが興味を持つのはやっぱり声優さんの事であると思いますが、まずはアフレコというものがどのようなものかを説明します。基本的に、アフレコの収録とは声優さんが収録ブースに入り、音声ディレクターとメーカー担当者がミキサー室に入ります。そして、収録進行の管理をディレクターが、ストーリーやキャラのイメージを声優さんに伝えるのと、ニュアンス等のチェックを担当者が、音声の歪み等のチェックをミキサーが、それぞれ担当します。この連携が上手くいかないと、いろいろと大変な事になってしまいます。そしてここでやっと声優さんの出番となる訳です。声優の皆さんが力の限りを尽くし、一人一人のキャラに魂を込めていくという音声収録で最も重要な作業であり、収録中の声優と音声ディレクターやメーカー担当者、それぞれの意志の疎通とかけひきがゲーム自体のできを左右しかねないという処です。ですので、みんなが納得するまで2,3回録り直すことはざらにありました。そして実際どうであったかというと、それはもう皆さん素晴らしい収録ぶりで、見ている此方までほうっと溜息を吐いたり、喜びにうち震え拳を握り締めたりと盛り上がってしまう程でした。当初の予定より収録期間をオーバーしましたが、それはクオリティーを追求したためで、今回の出来はとりわけ格別だったと言っても良いでしょう。このページにある画像を見て、なんとなくでも想像していただければ幸いです(できるのか?)。ちなみにとても見にくいですが、右側の画像はルフィーナ役の國府田マリ子さんの収録時に撮らせて頂いたものです。できれば画像だけではなく、音声も皆さんにお聞かせしたいくらい素晴らしい収録ぶりでした。私としても、これを是非とも皆さんに堪能して戴ける事を切に祈ります。



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第2回 2001年12月7日
第3回 2001年12月22日
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